モンガク谷ワイナリー 北海道余市郡余市町
~モンガク谷の森と共に暮らす循環型農業を志向。自然と歩むご家族の石蔵醸造所フィールドブレンドワイン~
モンガク谷ワイナリー 代表者 木原茂明氏
住所 北海道余市郡余市町登町
創業年 2018年(葡萄栽培は2012年から)
年間生産本数 約1万2000本
自社畑 約2.2ヘクタール
自然と共に暮らすような農園生活を志向し余市にやってきたモンガク谷ワイナリーの木原茂明氏ご一家は、2011年に町内でも山際に近いモンガク谷の土地を取得し開墾作業をご自身で進め、翌年の2012年に葡萄の植樹を開始(葡萄品種は、シャルドネ、ピノノワール、ピノタージュ、ピノグリ、ピノブラン、ソーヴィニヨンブラン、ゲヴュルツトラミネール)。さらには農家民宿(ファームイン)をされているご自宅や、2018年に完成した石蔵醸造所も、出来る限りご自身で作るセミセルフビルドされています。醸造所が出来る以前の2015年~2017年は北海道岩見沢市にある10Rワイナリーのブルースガットラヴ氏のもとで研修しつつ委託醸造の形式でワインを発売。2018年以降は自家醸造となり、自園のフランス系7品種の葡萄を野生酵母発酵で混醸したフィールドブレンドの無清澄・無濾過白ワインを毎年4種類前後、亜硫酸無添加または添加微少で仕上げてリリースしています。
余市町内にある諸所のワイナリーのなかでも最も海から奥まった高標高の地区(海岸線より約5キロメートル、標高130~140メートル)に自社畑と醸造所をもつモンガク谷ワイナリーさんは、元々ニッカウヰスキー所有だった果樹園が15年ほど耕作放棄され山の原野にもどっていた荒地をこつこつと再開墾し直してできた、森を身近に感じるモンガク谷と呼ばれる場所にあります。本来は、放牧養豚を組み入れた有畜循環型農業を志しての入植でしたが、葡萄栽培やワイナリー業のほうを先行させる事に。葡萄畑においては、低投入・低環境負荷・不耕起草生栽培を基軸とし、無農薬・無肥料からスタート。栽培3年目からオーガニック認定農薬(ボルドー液、納豆菌等)等を基軸に、原則年1回化学系殺虫剤を使用(初春のウスミドリカスミカメ対策として。2020は不使用)。液肥・堆肥を自家調合(積丹半島の非常にミネラル豊富なウニ殻を一定期間風化させたもの、もみ殻、木質チップ等を利活用)。葡萄畑だけではない11ヘクタールの広大な園地では季節ごとに様々な恵み(山菜、キノコ、ジビエ)を得つつ、土壌などに暮らす目に見えない微生物や酵母たちをはじめ羊等の家畜など、生き物たちと畑、そこに暮らす人とが、季節ごとに一体感のある農園作りをされています。築100年近い札幌軟石の古い蔵を移築した、周囲の森林風景に馴染む趣のある小さな石蔵醸造所は、自然素材(石)の持つ断熱性を生かすとともに、傾斜地形に沿う半地下の造りにして自然重力を利用し機械動力に頼らないグラビティー・フローも取り入れる事により、省エネルギーで環境への負荷を極力抑えることができる構造となっています。
フィールドブレンドに特化したモンガク谷ワイナリーさんの希少な自園畑ワインは、発酵後のブレンドでは生まれ得ない複数品種混醸ならではの複雑かつ一体感のある香味を持ち、北の大地の綺麗な酸を基調としつつ繊細ながら、様々な要素を内包する面白味のある多様性を豊かに感じさせてくれます。人の営みを含め、北海道・余市モンガク谷という地におけるすべての生命活動が循環して織りなす多彩なるテロワールをご堪能いただけます!
5,170円(税470円)
SOLD OUT
フィールドブレンド・シリーズ「モンガク谷」のフラッグシップワイン、ピノノワール主体のアイテム、「栃(とち)」。ラベル原画として採用された、絵本「モチモチの木」に出てくるシンボリックツリーがこの栃の木で、別名「七葉樹(しちようじゅ)」。7品種から織りなされる繊細さと複雑さ、そしてその可能性に向かい合って頂けたら幸いです。