エーデルワイン 岩手県花巻市大迫町

〜驚愕のテロワール、気高きミネラル感がつまった偉大さをたたえる〜

株式会社エーデルワイン 代表者 藤館昌弘氏

住所 岩手県花巻市大迫町大迫10-18-3

創業年 1974年(前身の岩手ぶどう酒醸造合資会社は1962年創業)

年間生産量 約40万本

自社畑 約0.5ヘクタール  契約畑 約20ヘクタール

エーデルワイナリー醸造所の建物エーデルワイン入口の看板エーデルワインショップ店内

【左】ワインシャトー大迫の建物  【中】エーデルワイン入り口の看板  【右】シャトー大迫内のワイン売り場

エーデルワイン醸造場エーデルワイン葡萄搾汁作業エーデルワイン収穫され搾汁直前のロースラー房

【左】醸造所内・白ワイン用発酵タンク  【中】搾汁作業の様子  【右】集荷されたロースラー種葡萄

エーデルワイン葡萄が丘農業研究所の建物葡萄が丘農業研究所の入口看板葡萄が丘農業研究所の葡萄畑

【左】葡萄が丘農業研究所の建物  【中】葡萄が丘農業研究所の看板  【右】農業研究所との共同研究葡萄畑

葡萄が丘農業研究所のピノノワール房五月長根葡萄園のリースリングリオン畑五月長根葡萄園のリースリングリオン房

【左】共同研究圃場のピノノワール房  【中】五月長根葡萄園・棚栽培畑  【右】五月長根葡萄園のリースリングリオン房

 

 日本ワインに詳しい飲食店さんから、エーデルワインのリースリングリオンが美味しい!との情報を得ていた私。ちょうど良いタイミングで、エーデルワインさんが、東京のワイン試飲会に参加するのをみつけ、わくわくしながら飲みに出かけました。試飲会で、まずいただいたのは、このワイナリーの看板品、国内だけでなく海外のワインコンクールでも評価の高い、「エーデルワイン五月長根葡萄園リースリングリオン」。綺麗で、スパッとしたキレのある辛口の白ワイン。リースリングリオンという葡萄品種が、唯一といっていいほど栽培に成功し根付いた地域、と評価されているだけのことはある逸品。前評判どおり、さすがの味わいに納得。でも、とりあえず赤ワインのオススメも一種類ぐらい飲んどくか、ということで、期待もせずいただいた一杯が「ハヤチネゼーレツバイゲルトレーベ樽熟成」。ムムム、なんだこれは?・・・。オーストリアや北海道のツバイゲルトレーベと印象が違う。根本的に違う。いままで飲んだイメージでは、柔らかい果実味が主体の葡萄品種と位置づけていましたが、エーデルワインのハヤチネゼーレツバイゲルトレーベは、濃くて渋い?いやちがう、“深くて固い”。天を突くような鋭角な山の峰を見上げている感じ。そしてそのまま、天を仰ぎひざまづいて屈服してしまいそうなほど・・・。ひと言で表現するならば“気高い”。興味をいだき、「ハヤチネゼーレメルロ樽熟成」もいただくことに。これもすごい、しっかりしてる。両方とも、もう少し熟成を待つか、念入りなデキャンティングが必要で、開花させる価値有り、充実のポテンシャル。日本ワイン離れしている。で結局、最初にお付き合いさせていただいたのは、「エーデルワイン五月長根葡萄園リースリングリオン」と、ポテンシャル未知数のハヤチネゼーレを避けて、深みがありながらも美味しく開いていたもうワンランクお求めやすい「限定醸造ツバイゲルトレーベ樽貯蔵(現・シルバーツヴァイゲルトレーベ)」でした(現在のハヤチネゼーレシリーズは、熟成期間を長めにとるなど、発売時期を慎重に見極めているため、ここまで固く閉じた状態ではありません)。考えるに、この“気高さ”=“ミネラル感”ではないのかと、すぐにピンと来たのですが、なぜエーデルワインさんに、このしっかりした骨格が宿るのかは、わからずじまいでした。そののち、みつけたのが下記のワイナート誌の記事。予想はしていましたが、やはり土壌が根本的に違っていたのです。この記事を読んだ瞬間、ずっと不思議に思っていた味わいの謎が解明され、明確な答えをいただいたように感じ、とてもすっきりしました。日本でも稀有なテロワール(おもに土壌)が岩手に存在すること。それによって、リースリング系の品種や、ツバイゲルトレーベ、メルロなどの優しげな品種に、ピシッとしたミネラルの芯が入るであろうこと。論より証拠・・・・・、飲めば解るので、ぜひ皆様にも、知られざる“岩手”を体感していただきたい!

 

◆以下、ワイナート誌からの記事をそのまま抜粋させていただきました◆

【知られざる岩手のワイン】 劣悪な気候条件を上回るテロワールの力。 日本を意識しない世界基準のポテンシャル。

 ひと口飲んで、経験したことのある多くの日本のワインとの決定的な違いに気づいた。いわゆる“日本のワイン”の味がしなかった。世界中のすべての優れたワインと同じく、混濁感がなく、ミネラルの緻密な構造を中心にして、すっくと格調高く口の中で立ち上がり、なめらかに広がり、気配の力を持続させた。ようするに、よいテロワールの味がした。

 調べてみると、ワインを産出する県東部は、もともと日本ではない。北上川より東、早池峰構造帯の南は、かつての巨大大陸ゴンドワナの一部だし、北は、かつてのアジア大陸の東端で、後に形成された日本列島に合体したものだ。だから県東部の地質は、日本の中では例外的に古く4億年以上前にまで遡り、蛇紋岩、花崗岩、粘板岩、石灰岩が見られる。最悪の気候にもかかわらず、これだけ次元の異なる質を示すのは、モーゼルやアンジューやバロッサなどに匹敵するほど古い地質学的土壌の優位性と、それに合った品種の選択以外に、私には理由が考えられない。『ワイナート誌より』

 

【オーストリアよりも品位の高いツヴァイゲルト】

 早池峰山麓、大迫町は、ワイン産地としての自らの潜在能力にいち早く気づき、昭和25年にはブドウ栽培の研究を始めたという。その判断の正しさを、ツヴァイゲルトが証明する。「北海道で植えられているという話を聞き、エーデルワインの創業者が、オーストリアのベルンドルフと姉妹都市であるここ大迫町の町長だったことから、27年前にここにも植えてみた」という、ツヴァイゲルト。冷涼なオーストリア原産の品種、なかでも早熟な品種を選択したのは、理にかなっている。しかしワインは、気候条件と品種の相性だけでは説明がつかないほど素晴らしい。トップキュベであるツヴァイゲルトレーベ樽熟成2005年は、キメ細やかさと強さを両立するタンニン、ソフトでフレッシュな酸、緻密なミネラルを備え、陰影をたたえてしなやかに広がる。この気品と完成度の高さには驚かされる。オーストリアのツヴァイゲルトは、あまり好きではない。フルーティーだが構造が緩く、平面的で濁った味がする。ところがこのエーデルワインの作品は、堅固な石垣のように立ち上がり、迷いも濁りもない。外来品種の日本のワインが、その品種の原産地のワインより優れているという例を、はじめて知った。『ワイナート誌より』
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店長 今井 博

■プロフィール■

・1988年より酒販売に従事する。

・1990年 第40期サントリーソムリエスクール卒業

・利き酒師「SSI日本酒サービス研究会・酒匠研究会認定」

・フランスワイン・コンセイエ「SOPEXAソペクサ・フランス食品振興会認定」